木造アパートとRCマンション、不動産投資をするならどっちが良いのでしょうか?そこで、木造アパートとRCマンションについて8つのポイントで比較してみたいと思います。
目次
不動産投資 8つのポイント比較
維持費と修繕費
まず、比較ポイントとして挙げられる点に維持費や修繕費が挙げられます。どちらが良いかという点については同規模なら比較しやすいと言えますが、規模や設備が異なっていることが多いので、どちらがいいのかは一概に言い切れないところがあるといえます。
RCマンションは、規模が大きいのでエレベーターなどの設備や共用部分が多くなり維持費や修繕費が高くなるのは当たり前です。同じ間取りの場合はRCマンションのほうが賃料を高く設定できますが、最近ではデザイン性の高いアパートもあるので賃料もあまり変わらないかもしれません。
ただし古いRCマンションを購入するなら修繕費がものすごくかかるので新築アパートのほうが良いかもしれません。
よく古いRCマンションで利回りが14%以上と売りに出されたりしていますが、実際は修繕費や維持費が莫大にかかり利回りどころか赤字になる可能性もありますので維持費と修繕費がどれくらいの頻度でかかるのか調査をして物件毎の収益性を含めて比較するのがおすすめです。
法定耐用年数
2点目として挙げられるのが法定耐用年数です。この年数は減価償却費計算で、RCマンションが47年、木造アパートは22年となっており、法定耐用年数はRCマンションの方が2倍以上長いのです。
しかし、これだけではどちらが良いか比較するにはまだ十分ではなく、近年の新築木造アパートに限っていえば耐久性・耐火性・耐震性・防音性が従来よりも高くなっており決められた法定耐用年数はもちろんのこと30年以上長持ちするようなものが多くなっています。
そして、木造アパートは新築でも減価償却期間が22年と短いので早期減価償却可能で、所得税の節税効果も大きいというメリットがあります。
新築木造アパートの場合2倍以上の耐用年数を考えられている仕様の物件もありますので不動産会社に聞いておかないといけないポイントです。
耐久性・耐火性・耐震性・防音性
木造アパートかRCマンションのどちらが良いかという点で、3番目は耐久性や耐火性・耐震性が比較ポイントに挙げられます。
鉄筋とコンクリートで構成されているRCマンションは耐火性が高いと言えます。機密性も高くて、省エネという点でも有利ですし、火災保険料もリーズナブルで、返済期間の長い融資も利用できます。
一方、木造アパートはどうかというと、ひと昔まえの木造アパートは、RCマンションと比較できないくらいのレベルでしたが、近年の木造アパートの耐久性・耐火性・耐震性はかなり改善されており、そのような物件の場合、火災保険や融資という点でもそれほど不利にならないのです。
遮音性
4番目の比較ポイントは遮音性です。音は生活をしているとどうしても気になるという人も多く、遮音性については構造部分の密度などの点からRCマンションの方が高いと言われています。
「上の階の人が歩く音が聞こえる 」「排水管を流れる水の音が聞こえる 」などアパートだと気になることがあります。
しかし近年では、技術の進歩で2階以上の物件の床を多重構造にしたり、ほとんど音が出ない防音性の高い排水管を利用したりなど木造アパートでも遮音性が高い物件もあります。
入居率
5番目のポイントは入居率です。耐久性・耐火性・耐震性・防音性の面で優れていると思われているのは、RCマンションです。そうした意味でRCマンションの方が家賃設定も高くでき、家賃下落率も低いと考えられています。
木造アパートの場合は、住みにくいというイメージがありますが、デザイン性が高いものが続々と増えており実際住んでみるととても住みやすいと感じることも多いようです。
キャッシュフローについて
不動産投資において重要なのはキャッシュフローです。融資期間や利回り、税金など一体どれくらいの利益がでるのか、もしくは赤字になるかもしれないなどのシュミレーションが必要です。どの不動産投資会社でもシュミレーションは行ってくれると思いますので相談した方が良いでしょう。
長期融資
木造アパートかRCマンションのどちらが良いかという点で、6番目のポイントは.長期融資です。法定耐用年数が長いRCマンションは中古物件でも長期融資が受けやすいのです。
木造アパートの法定耐用年数は22年のため新築だと22年の融資を受けられますが、「劣化対策等級」という住宅性能評価を取得すれば、30年など長期の融資が可能となります。
そうなれば 築10年以上のRCマンションよりも融資期間が長くなるケースも出てくるため、中古RCマンションよりも新築木造アパートのほうが良いキャッシュフローを得られる可能性があります。
利回り
7番目のポイントは利回りです。RCマンションは、工事単価が高額になるため利回りは木造アパートよりも低くなります、家賃についてはRCマンションの方が高く設定できるため、それほど大きな差は生じないといえます。
利回りは、木造アパートとRCマンションどちらにもいえるかもしれませんが、本当の利回りを算出する必要があります。維持費や修繕費もそうですがその他の費用が多くあります。
実際に利回りが高い物件が存在するのかもしれませんが、不動産投資を始めようとする初心者の場合は、利回りが高い物件は避けた方が良いでしょう。
どのような投資でもそうですがハイリターンを狙うとハイリスクが伴いますので最初はローリスク・ローリターン物件から始めるのがよいでしょう。
固定資産税
8番目は固定資産税です。RCマンションは建物評価が高いので固定資産税も高いのです。ただし、資産価値の高さから来ているので、融資担保評価も高いということなどから短所ともいえないということなのです。
最後に
法定耐用年数では評価が高いRCマンションで、初期投資額や維持管理費を含めた生涯コストはRCマンションの方が低いという傾向があり、収益性は高くなるという期待もあります。
しかし、取得コストなどを考えると木造アパートはコストが低めと言われており、立地などによっても賃料は有利になるという可能性もあります。
木造アパートかRCマンション、良いのはどちらかという点についてはこれらの8つの点をまずは比較してみてください。
物件特有の短所も別の視点から見ると長所になっており、その逆にもなるということもあります。どの物件に対する投資が自分にとって有利なのか、投資を行う人の価値観によく合う方に投資を行うことがおすすめです。