不動産投資コラム
2025.08.23

データで読み解く、「便利さと資産性の高さ」で人気の東京都中央区シングル向けマンション投資のリスクは?

東京都中央区における築年数1〜15年・徒歩1〜15分・シングルタイプ間取りの中古マンション投資市場を2021年〜2024年のデータをまとめました。

勝どき・晴海・月島といった湾岸エリアが人気を牽引。特に勝どきは物件数・駅別ランキングともにトップを占め、再開発による利便性向上が投資家からの注目を集めています。一方で需給の逼迫や供給の偏りといったリスク要因も見られるため、個別物件の管理状態や賃料実勢の確認が欠かせません。

不動産データ

比較グラフ

期間:2021年〜2024年|エリア:東京都 / 中央区|間取:1部屋(1R/1K/1DK/1LDKなど)|築年数:1〜15年|最寄駅徒歩:1〜15分

人気エリア(件数)

人気ランキング(件数)

東京都中央区における2021年から2024年の不動産市場に関する人気ランキングを見ていきます。特に、築年数1〜15年、最寄駅徒歩1〜15分、間取り1部屋に絞ったデータでは、勝どきが119件で最も多く、晴海が111件、日本橋浜町が70件と続いています。これらのエリアは、都心へのアクセスが良好であり、生活利便性が高いことが人気の要因と考えられます。また、月島や湊なども60件、45件と高い件数を記録しており、特に水辺の景観や周辺の再開発が進んでいることが影響していると推測されます。

一方で、リスク要因としては、駅からの距離や築年数の分布に偏りが見られる点が挙げられます。特に、駅からの徒歩時間が1〜15分に限定されているため、利便性が高いエリアに集中していることが、他のエリアの物件数を相対的に減少させる要因となっています。投資家にとっては、長期的な視点での投資が望ましいでしょう。市場の動向を見極めつつ、個別物件の賃料実勢・管理状況の確認が必要です。

※不動産投資の参考として一般的な傾向に基づく見解です。最終的な投資の判断は個別物件の賃料実勢・管理状況等をご確認ください。

人気駅(件数)

人気駅(件数)

東京都中央区における不動産市場は、2021年から2024年にかけて注目すべき動向を示しています。特に、勝どき駅が209件と最も多くの物件を抱え、続いて月島駅が99件、八丁堀駅が76件と、人気駅の件数が顕著に分布しています。このエリアは、再開発や新規供給の影響を受けており、特に勝どき駅周辺は利便性が高く、需要が集中していることが伺えます。また、平均価格レンジが4691万円から6961万円、㎡単価レンジが119.3万円から153.3万円というデータからも、投資の魅力が高いことがわかります。

ただし、駅距離や築年数の分布には注意が必要です。最寄駅からの徒歩距離が1〜15分という条件のもと、物件数が多い駅に偏りが見られ、特に築年数が1〜15年の物件に焦点が当たっています。このため、物件選定においては、需給バランスや市場の変動に敏感であることが求められます。投資家にとっては、長期的な視点での投資が推奨されますが、個別物件の賃料実勢・管理状況の確認が必要です。

※不動産投資の参考として一般的な傾向に基づく見解です。最終的な投資の判断は個別物件の賃料実勢・管理状況等をご確認ください。

エリア別 指標一覧(2021年〜2024年)

エリア 件数(期間内) 平均価格(万円) ㎡単価(万円/㎡)
勝どき 119 6961 144.7
晴海 111 6184 129.7
日本橋浜町 70 5127 119.3
月島 60 6628 145.3
45 6931 153.3
東日本橋 36 5975 120.7
築地 33 6176 134.4
銀座 27 5704 150.5
日本橋蛎殻町 22 4691 124.1
日本橋大伝馬町 20 5530 123.8
出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(XIT001 成約価格/取引価格)。加工:不動産投資メディアRe MeetUp

中央区は今後も都心需要に支えられ、安定した資産価値が期待できますが、短期的な価格上昇に過度に依存するのはリスクです。長期保有を前提に、賃料利回り・管理コスト・空室リスクを総合的に判断することが重要です。特に築浅〜中堅築年帯は人気が集中しやすいため、購入後の出口戦略を明確に描いておくほうがよいでしょう。ではもっと詳細に東京都中央区における築年数1〜15年・徒歩1〜15分・シングルタイプ間取りの中古マンション投資市場を2021年〜2024年の年推移データを見てみましょう。

推移グラフ(年集計)

期間:2021年〜2024年|エリア:東京都 / 中央区|間取:1部屋(1R/1K/1DK/1LDKなど)|築年数:1〜15年|最寄駅徒歩:1〜15分

平均価格(年平均)

価格推移

東京都中央区における築年数1〜15年、最寄駅徒歩1〜15分、間取1部屋の不動産価格推移を見てみますと、2021年の平均価格は5,335万円から始まり、2024年には7,244万円に達しています。この期間における価格の上昇は、特に2022年から2024年にかけて顕著であり、2023年には5,848万円、2024年には7,244万円と、年平均での増加が続いています。この背景には、中央区の立地特性による需給の逼迫が大きく影響しています。特に、都心へのアクセスの良さや周辺の商業施設の充実が、居住需要を高めている要因と考えられます。また、新規供給の減少も価格上昇を助長している要因の一つです。新たな物件の供給が限られる中で、需要が高まることで価格が押し上げられている状況です。

一方で、リスクとしては、サンプル偏りが挙げられます。特に駅からの距離や築年分布によって、価格に大きな差が生じる可能性があります。これにより、投資判断を行う際には、物件の立地や条件を慎重に評価する必要があります。投資家にとっては、長期的な視点での投資が望ましいと考えられますが、個別物件の賃料実勢・管理状況の確認が必要です。

※不動産投資の参考として一般的な傾向に基づく見解です。最終的な投資の判断は個別物件の賃料実勢・管理状況等をご確認ください。

㎡単価(年平均)

㎡単価推移

東京都中央区における1部屋の不動産市場に関する㎡単価の推移を見ていきます。2021年から2024年までのデータによると、㎡単価は113.7万円/㎡から160.4万円/㎡へと上昇しています。特に2023年から2024年にかけての上昇幅は大きく、132.5万円/㎡から160.4万円/㎡と、約21%の増加を示しています。この背景には、需給バランスの改善と新規供給の減少が影響していると考えられます。需要が高まる中で、新たな物件の供給が追いつかず、価格が上昇する傾向が見られます。

一方で、リスクとしてはサンプル偏りが挙げられます。特に、駅からの距離や築年数の分布が均等でない場合、実際の市場価格とは異なる可能性があります。投資家にとっては、長期的な視点での投資が有望と考えられます。市場の動向を注視しつつ、個別物件の賃料実勢・管理状況の確認が必要です。

※不動産投資の参考として一般的な傾向に基づく見解です。最終的な投資の判断は個別物件の賃料実勢・管理状況等をご確認ください。

販売件数(年合計)

取引件数の推移

東京都中央区における1〜15年築の1部屋物件の取引件数の推移を2021年から2024年までの期間で分析いたします。グラフによると、2021年は184件、2022年は186件、2023年は170件、2024年は174件と、全体的に取引件数は安定した動きを見せていますが、2023年には一時的な減少が見られました。この減少は、需給のバランスや新規供給の影響が考えられます。特に、2023年は新規物件の供給が増加したことが、既存物件の取引件数に影響を与えた可能性があります。

一方で、2024年には取引件数が若干回復していることから、需要が再び高まっている兆しも見受けられます。しかし、投資家にとって留意すべき点として、駅からの距離や築年数の分布が偏っている可能性があるため、特定のエリアや物件に対する過度な期待は禁物です。これらの要因を踏まえた上で、長期的な視点での投資を検討することが望ましいでしょう。個別物件の賃料実勢・管理状況の確認が必要です。

※不動産投資の参考として一般的な傾向に基づく見解です。最終的な投資の判断は個別物件の賃料実勢・管理状況等をご確認ください。

出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(XIT001 成約価格/取引価格)。加工:不動産投資メディアRe MeetUp

中央区の不動産投資における天災リスクと評価

東京都中央区は再開発の進展により資産価値の高いエリアとして注目されていますが、一方で自然災害に関するリスクも考慮が必要です。

まず地震リスクについて、中央区全体は首都直下地震で震度6強の揺れが想定されています。特に勝どき・晴海・月島といった埋立地では地盤が相対的に軟弱とされ、揺れやすさや液状化の懸念が残ります。ただし2000年以降のマンションは新耐震基準に基づき、免震・制震構造を採用する物件も多く、全国的に見ても耐震性能は高水準です。

次に津波リスクですが、中央区の湾岸部は東京湾に面しているため、一定の可能性は否定できません。しかし東京湾は外洋からの津波が入り込みにくい地形であり、東北地方太平洋岸に比べればリスクは低いとされています。実際に東京都のハザードマップでも津波浸水想定区域は湾岸部の一部に限定されており、中高層階の住戸であれば浸水そのものの影響は限定的です。ただし停電やライフラインの途絶といった二次的リスクには備える必要があります。

さらに液状化リスクは勝どき・晴海・豊洲などで相対的に高く、東日本大震災時にも一部で液状化現象が報告されています。最新の再開発マンションでは地盤改良や杭基礎の施工が進んでいるため、建物の倒壊リスクは低いといえますが、上下水道や道路といったインフラ復旧の遅れは十分に考慮すべきです。

総合すると、勝どき・晴海といった湾岸エリアは「再開発による高い資産価値」と「地盤や液状化といった災害リスク」が表裏一体です。不動産投資家としては、免震・制震構造の物件を優先し、災害対策マニュアルや管理組合の防災体制を確認すること、さらに火災保険や地震保険の付帯を徹底することが有効な対策となります。

結論として、中央区の湾岸エリアは災害リスクが相対的に高いものの、耐震技術や防災体制の発達により致命的な弱点ではありません。むしろ管理体制や保険の有無によって投資価値が大きく左右されるエリアと評価できます。

東京都の中央区ハザードマップの要点整理を表にしてまとめましたのでご参考ください。

中央区ハザードマップ

リスク項目該当エリア(中央区内)想定リスク投資判断への影響
地震(首都直下型)区全域最大震度6強想定。高層マンションは揺れが大きく、エレベーター停止・停電リスクあり。築浅免震・制震構造物件を優先。非常用発電設備の有無確認が重要。
液状化湾岸部(勝どき・晴海・月島・佃)東日本大震災でも発生。道路・上下水道の復旧遅延リスク。杭基礎や地盤改良済みマンションを確認。修繕積立金や管理組合の防災体制が鍵。
津波主に勝どき・晴海沿岸東京湾のため津波高は限定的(最大2〜3m程度想定)。高層階は浸水影響ほぼなし。低層階の浸水リスクは火災保険+地震保険でカバー。避難計画の整備を確認。
高潮・洪水晴海・月島・勝どきなどの低地台風・高潮で一時的浸水の可能性あり。河川氾濫も限定的ながら想定される。防潮堤やポンプ場整備が進む。地下駐車場の冠水対策を確認。
火災延焼日本橋・人形町・築地など木造密集地下町エリアは延焼リスク高め。湾岸タワーマンションは低リスク。木造密集地隣接は注意。区画整理済み再開発地は安心度高。

スタッフコメント

中央区は「都心に住む」という特別感と利便性を兼ね備えたエリアで、銀座や日本橋といった歴史的で商業力の強い街もあれば、勝どき・晴海・月島といった再開発が進む湾岸エリアもあります。特に湾岸エリアは、交通アクセスの良さと生活利便性の向上により、シングル向けマンション需要が非常に強いことが大きな特徴です。再開発によって商業施設や公共インフラが整備され、快適な生活環境と資産価値の両立が実現しつつあります。

一方で、地震や液状化といった湾岸特有のリスクは無視できません。しかし、免震・制震構造を採用した物件や、管理組合の防災体制がしっかりしているマンションを選ぶことで、その不安は大きく軽減できます。むしろ、防災面で信頼性の高い物件は、将来的な入居者ニーズが高まりやすく、安定した賃貸運用につながる可能性があります。

結論として、中央区で投資を検討する際には、「便利さと資産性の高さ」と「災害リスクへの備え」をどう両立させるかが重要です。勝どき・晴海・月島は、長期保有を前提としたシングル向けマンション投資に特に適したエリアといえるでしょう。立地のブランド力と防災体制をしっかり比較検討することで、長期的に安定した運用が見込めます。

グラフのデータは国土交通省の「不動産情報ライブラリ」をもとにしています。グラフ下の解説は、不動産投資の参考として一般的な傾向に基づく見解で表示させており、必ずしも正しいとは限りません。

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